ボールペンの歴史の2
ボールペンの歴史の2>
実用に耐えるボールペンの開発は、1884年のアメリカ人ジョン・ラウドによる発明から50年以上を経た1938年になって、初めて実現します。
ユダヤ系のハンガリー人で新聞校正員をしていたラディスラオ・ピロ(Laszlo Biro)は、新聞印刷に使われるインクが素早く乾き、紙が乾いたまま保たれ、滲みもないことに気づきました。
最初はそのインクを万年筆に入れて試してみましたが、粘性が強すぎてペン先までインクが伝わりませんでした。
そこで彼は、化学者であった弟ジョージとともに、回転するボールを使ってインクを誘導するボールペンの原型を開発完成させました。
ラウドの発明ではインクがこぼれ落ちてくる事が問題だったのですが、細いインク管を使い、インクの粘度を上げる事によってインクが落ちてこないようにする事に成功したのです。
兄弟はイギリスで特許を申請しますが、ナチスドイツの手から逃れるために1940年にアルゼンチンに移住します。
1943年には追加の特許も申請し、現地で会社を設立。この年が一般にはボールペンの発明年とされています。
翌年1944年にはシャープペンシルの発明で有名なエバーシャープ社(米)が特許を買い、内容を改良したものを発売しました。
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この記事は2011年2月初掲 名入れボールペンの【ペン工房キリタ】