金属挽き物加工の12
金属挽き物加工の12>
今週は、旋盤による挽き物加工に使う刃物について、説明して行きたいと思います。
挽き物に使われる刃物は、バイトと呼ばれ、一見して鉄でできた四角い棒(四角柱)のような形をしています。
想像してみて欲しいのですが、高速回転する金属の棒に当てて、その金属を削るのですから、カッターや包丁のような薄い刃物では、回転によってはじき飛ばされてしまいます。
ですからバイトでは、四角柱の上部の一辺を削って刃物にして、四角柱自体は旋盤にしっかりと固定して、回転して来る材料に対して少しずつ刃物のエッジを当てて削って行きます。
最近では、あらかじめその上部の一辺が刃物に加工されているバイトも売っていますが、以前はその部分は職人が自らグラインダーを使って削り上げ、製作していました。
その削る形によって、色々な用途に使い分けられ、またその出来映え次第で切れ味が違ってくるので、職人はバイトを作れるようになって始めて一人前と言われていました。
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この記事は2011年8月初掲 名入れボールペンの【ペン工房キリタ】