ケーファー開発秘話・開発遍8

ケーケーファー開発秘話・開発遍8>

天金の柄入れには、先ず天辺の凹んでいる天金を用意します。

その凹みの底に、プリンターで印刷した柄を丸く打ち抜いたラベルを貼り、さらに上から透明のエポキシ樹脂を注入し焼き固めます。

と書くとなにやら簡単そうですが、実際はかなり大変でした。

なにしろ1本からですから、印刷業者とかバッチ業者とかは使えません。

先ず社内にある市販のプリンターと市販のラベル用紙で柄を製作するのですが、これがなかなかやっかいでした。

それというのもインクと紙によって、エポキシを注入した時にインクが滲んだり変色したりするのです。

どのインク、どのラベル用紙を使った時にそうなるのか、焼き固める時の温度や時間なども含めて様々な組み合わせでの試行錯誤を行いました。

発売開始後にも上がりが安定しないで、その時々によって、昨日と同じ条件でやったつもりなのに、昨日は良くても今日は滲んだなんてこともあり、途方に暮れた事も何度もありました。

急いでいる時に限って上がりが悪く、大急ぎで作り直したり、廃棄しなければならなかった天金も相当の数になります。

一時期は、この企画はもう実現できないかと半ばあきらめかけた事もありました。

ケーファー天金柄の過去の製作実例集ページはこちら
http://www.kirita-pen.jp/seihinn/kafer/tenkin.htm

—————————————————————————————————-
ウェブサイトのワードプレス化に当たり、記事の移し替えの為、古い記事を再掲載しています。
この記事は2010年4月初掲 名入れボールペンの【ペン工房キリタ】