無垢ボールペン開発秘話の4

無垢ボールペン開発秘話の4>

「無垢」のデザインには、ストレートタイプとカーブタイプの2種類がありますが、最初の試作では1種類でした。

先軸がカーブタイプで後軸がストレートタイプ、天金ももっと尖っていました。

それを、全体にRの曲線を取り入れたカーブタイプと、直線で全てをつないだストレートタイプの2種類に分け、天金もそれぞれ丸と台形にしました。

台形の形を決めるのには、4~5回試作をして貰いました。

「もう2mm高さを低くしてみて下さい」とか「台形の斜めの角度をもう7-8度きつくしてみて下さい」とか、その都度作り直して貰いました。

2つのタイプの片方をマットにし、もう片方をミラーにするアイデアは、加川の考えで、マットの柄(縦方向のヘアライン)も考えて貰いました。

最初の試作では本体に掘る穴の大きさも、最初は少し大きめでした。正直大きい穴の方が掘りやすいのです。

それを、あえて最低限の深さの穴だけを掘るようにして極力肉厚を残すようにしました。

特に先軸は、ほとんど芯の通る細さの貫通穴しか空いていませんが、細い穴を長く空けるのはかなり難しいのです。

ドリルで空けるにせよ、穴の深さの方がドリルのグルグル部分よりも長いので、深く掘ると削った切り粉が排出されなくなります。

その都度切り粉を取り除きながらゆっくりと何度もドリルを出し入れして掘り進め、最後に反対側からペン先の通る小さい穴を空けます。

これによって、メカの入る部分を大きく空ける後軸より、先軸がより重くなり、振られることなく書きやすさが向上しました。

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無垢ボールペンの製品ページはこちら
http://www.kirita-pen.jp/seihinn/muku/

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この記事は2010年8月初掲 名入れボールペンの【ペン工房キリタ】