金属挽き物加工の18

金属挽き物加工の18>

1つの部品を削り終わり、突っ切りバイトで長い材料から切り落とした後、材料を締めているチャックを開き、材料のまだ削っていない部分をチャックの前に送り出さなければなりません。/

日曜大工で使うドリルは、チャックをギュッと締めたら工作が終わるまで緩めることはありませんが、部品をどんどん量産していく挽き物加工では、旋盤のチャックを頻繁に開け閉めする必要があります。

このチャックの開け閉めを簡単に素早く行うための部品がクラッチで、筒状になっているチャックの外側に通したリング形状になっています。

チャックの外側には傾斜の付いている部分があり、この傾斜をクラッチリングが通ることによってチャックの花びらが開いたり閉じたりします。

シャープペンの芯を咥えるチャックも、同じようなクラッチで開け閉めしています。

spメカG6

旋盤加工では、チャックはかなりの高速回転をしていますが、瞬間的にクラッチを動かすことで、時間のロス無くチャックの開け閉めを実現しています。

来週は、旋盤を使った挽き物加工の全体の流れを説明して、長かったこの連載の最後にしたいと思います。
(文章で説明しきれるのか不安ですが。)

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この記事は2011年9月初掲 名入れボールペンの【ペン工房キリタ】