輪島漆蒔絵ボールペン開発秘話、その6

輪島漆蒔絵ボールペン開発秘話、その6>

研磨:
塗りを1回入れる毎に研磨をします。塗面に微妙な乱れがあると光が拡散し、深い映り込みは無くなります。そのため下地塗りから一工程ごとに美しい形に完成させる必要があります。

下塗りの研ぎには粗目のペーパーなども使い、塗りを重ねるに従って、目の細かい砥石を使用します。工房では器の各部位の曲線に合わせて、それぞれ専用の砥石を制作、使用します。

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蒔絵:
漆器の表面に漆で絵や文様、文字などを描き、それが乾かないうちに金や銀などの金属粉を「蒔く」ことで器面に定着させる技法です。

実際には一個物という物を作る事はなく同じ柄で量産しますから、先ず元絵を製作し、その図柄を塗りの終わった個々の器に写し取ります。
元絵は紙の上に描きますが、椀のような丸物の場合は展開図で描きます。(ボールペンもですね。)

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下地塗り、塗り込み、金粉蒔き、金粉入れなどの行程で柄を描いていき、最後に再び研ぎ出しと言われる研磨行程をして完成します。

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この記事は2012年2月初掲 名入れボールペンの【ペン工房キリタ】