ノック式ボールペンの仕組み、その5

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この戻すためのノックでも、芯は60度回転しますから、1回芯の出し入れをすると合計で120度芯が回転することになります。

円筒形のカム本体360度の中に3つの溝がある訳ですから、溝から溝へ移動すれば1回120度の回転ですね。

この動作の繰り返しで、ノック式ボールペンは、延々と芯が出たり入ったりを繰り返していることになります。

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以上でノックの説明は終わりですが、ここからちょっと個人的な話をさせてください。

私の息子はこの春から千葉工業大学に進学しますが、自己推薦の一種であるAO入試と言われる入試方法で受験をしました。

AO入試は一般に試験よりも個性を見るらしく、その時の問題でノックボールペンの仕組みを説明しなさいという問題が出されたそうです。

特にノックの仕組みを教えたことは今まで無かったのですが、さすがボールペン屋の息子、正しい説明がきちんとできたようで、おかげで合格することができました。

高校の成績はビリから数えて何番目で、まともに入試を受けたら受かるかどうか怪しいポジションだっただけに、この話を聞いた時には、家族みんなで「奇跡だ!」と大笑いしました。

カムの話はここまで、来週からは、何か別の話をします。

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この記事は2012年3月初掲 名入れボールペンの【ペン工房キリタ】