ボールペンのペン先の仕組み、その5

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先週までは、ボールペンのボールについての解説をしてきましたので、今週からはいよいよ本題であるチップに説明に入って行きます。

チップはボールペンの先端にあり、貫通穴の空いている小さな棒で、片側でボールを保持し、反対側でインクタンクに繋がり、インクをボールに誘導します。

ボールが先端にカシメられて、ボールと一体となった状態の部品の事をチップと呼ぶこともあります。

チップの素材は、以前は真鍮、今は快削ステンレス鋼で、パイプからではなく、棒材から切削して製作します。

棒材からの切削というと、以前にこのうんちくコラムでも連載した旋盤による挽き物加工が思い浮かびますが、このチップについては汎用の旋盤ではなく、かなり特殊な専用機で、切削だけでなくボールのカシメまで一気に行います。

実はこの連載を開始するに当たり、ボールペン製作企業の老舗であるオート株式会社の結城工場に見学に行って来ました。

来週からは、その特殊な専用機の紹介をしながらチップの製作工程を解説していきます。

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この記事は2012年4月初掲 名入れボールペンの【ペン工房キリタ】