ボールペンのペン先の仕組み、その6

ボールペンのペン先の仕組み、その6>

オートの工場にあるチップ製造の専用機は、スイスのアルベ社製の工作機械で、はっきり言って全世界のチップ製造機のほとんど全てがこの会社の物です。(現在、社名は変わっているそうです。)

つまりオート製であろうと、ゼブラ製であろうと、チップの品質はある程度一定に上がっているとも言えます。

かなり複雑な複合加工機で、10工程以上の加工を一つの機械の中で同時進行で進めていきます。

チップの材料のステンレス鋼は、最初は長いワイヤー状の棒の状態で工場に入荷し、細く短い棒に切断され、機械の中へ送り込まれます。

そして端からチップの材料を入れると、もう片方の端から、ボールのカシメまで終わったチップが完成されて出てきます。

こう書くと、材料が機械の内部をベルトコンベアで運ばれていく光景をイメージする方が多いと思います。

この機械の特徴は、ベルトコンベアの相当部分が円盤状になっていて、円盤が少しずつ回転することによって材料を運んでいく点にあります。

その円盤の円周上に小さな加工機が並んでいて、ちょうどリボルバーの拳銃のように、一加工が終わる毎に、材料は次の行程へと運ばれます。

そのため機械の外観は、太い筒を立てたような形をしています。

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この記事は2012年4月初掲 名入れボールペンの【ペン工房キリタ】