ボールペンのペン先の仕組み、その9

ボールペンのペン先の仕組み、その9>

先端にボールの入る凹みができると、その凹みにボールが入れられ、カシめて固定されます。

カシめるとは一言で単純に言うと、金属の一部に力を加えて変形させて二つ以上のものを固定することです。

例えばホッチキスでは、針を曲げて紙と針を固定していますが、あれも一種のカシメですね。

このボールペンチップの場合では、ボールを入れた凹みの縁を内側に少し倒し込み、ボールが転がり出てこないようにすることになります。

アルベのチップ製造機では、ここまでの行程を一つの機械の中で一気に加工しています。

ボールまで取り付けられ機械から出てきたチップは、専用の洗浄機に入れられ洗浄と脱脂をされます。

チップの切削作業では大量の金属の切りかす(切り粉)と熱が出ます。
そのため加工中には機械は密閉され、熱冷ましと切り粉を流れ落とすために大量の油をビチャビチャに浴びせながら加行を進めます。

切り粉や切削油がチップに残っていると、インクが詰まったり変色したりしますから、洗浄と脱脂は徹底的に行われます。

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この記事は2012年5月初掲 名入れボールペンの【ペン工房キリタ】