素材である真鍮の風合いをそのまま生かし、
あえて塗装等をしないで仕上げました。

通常は真鍮素材に塗装やメッキなどの表面処理を施しきれいに仕上げていますが、今回のバージョンでは真鍮をそのままにペーパー掛けによるヘアーラインマットのみで仕上げました。塗装版よりも圧倒的な存在感がある仕上がりになりました。

素材の真鍮とは

キリタの代表的製品はなんと言ってもケーファーボールペン。その使いやすさとオリジナリティーで多くのファンの心をつかんでいます。そのケーファーの材料素材となっている真鍮の重量感はとても大事な要素です。本体軸そのものの他に先金や天金などのほとんどの素材も真鍮製で、その重量感を構成しています。
真鍮は英語でブラス。管弦楽隊のことをブラスバンドと言うように、真鍮はラッパの材料などにも使われる合金で、主に亜鉛と銅、わずかに鉛も入ります。

真鍮の特徴は

ラッパからも想像していただけるように、真鍮は磨けば金のようにピカピカに光りますが、放置しておくと色がくすんできます。銀の黒ずみほどではありませんが、これが表面に塗装をする理由の一つです。

真鍮を直接指で触ると、金属独特の冷たい堅さと、真鍮特有の柔らかい暖かさを同時に感じます。ラッパからもわかるように、金属の中では真鍮は曲げやすい軟らかさを持ち、熱伝導も良く体温が伝わりやすいのです。

くすんでくる特徴も含め、この風合いをそのまま生かして仕上げたのが今回の製品です。磨いて金ピカにすることも考えましたが、それだと使用中につく小傷とくすみが目立つため、ペーパー掛けによるヘアーラインマット仕上げにしました。

ヘアーラインは浅めですので、使用頻度によってはマットがとれてくる場合もあります。色のくすみとあわせ、経年変化をお楽しみください。逆に磨き上げるのも自由です。

オール真鍮仕上げはクリップ無し。
クリップ付きは本体軸のみが真鍮仕上げとなります。

ほとんどの素材が真鍮のケーファーですが、クリップだけは亜鉛ダイキャストを使っています。キャストは鋳物上がりの素材色としては灰色なので、真鍮色とは揃いません。そこで、クリップ付きバージョンについては本体軸のみを真鍮仕上げとし、その他の小部品を金メッキ仕上げとしました。

クリップのみを金メッキにしたい場合は、注文時の備考書き込み欄にその旨をお書きいただければ、対応いたします。
（金クリップはストレートタイプのみです。）

今回のもう一つの目玉、本体軸への柄彫刻版。

今回、本体軸の表面に彫刻を施したバージョンを発売します。これは工房の彫刻機のオペレーターが、本体軸そのものを回転させて彫る彫刻機の特徴を利用して色々と工夫して確立した方法で実現しました。
筆書きや印刷などとは異なる実際に彫られたその柄の感触と風合いを、是非直接確かめてください。

総じていえるのは、この製品の風合いという魅力は写真ではうまく伝えられないと言うことです。直接見て触って感じてほしい製品です。

名入れも可能です。

写真の上が機械彫刻名入れ。下がレーザー名入れとなります。
機械彫刻名入れは素彫りのみとなりますが、現在無料キャンペーン継続中です。レーザー名入れは有料ですが、レーザーの設定により焦がした感じの濃茶色になります。

植物柄の彫刻版では、柄の裏側への名入れ位置となります。

茨城県　田村　智宏　様

ケーファー真鍮仕上げを購入いたしました．

想像以上の存在感に，まずはペンスタンドに立てて眺めております．

毎朝，出勤してスタンドから胸ポケットに差すのが楽しみです．

今は磨き上げられた輝きを放つ様子を楽しみ，やがて使い込んた古い家具の真鍮の金具のように鈍くあたたかな貫禄を身に着けるまで，使い込んでいきたいと思います．

千葉県　海老原　正　様

私のふるさと小岩でボールペンを作っているということで、前から貴社に関心があり、メルマガを読み、ものつくりの大変さと貴社の技術の高さを日本人として何となく誇りに思っております。

今回購入しましたケーファーボールペン真鍮仕上げ彫刻版ですが、持った重さと握った具合が私の手にしっくりとあうこととペーパー掛けマット仕上げの所為か真鍮むくにもかかわらずソフトな握り心地が大変気に入りました。

常に携行したいお気に入りの1本となりそうです。

岐阜県　前田学　様

本日、品物は確かに手元に届きました。

予想以上にすばらしい出来映えで机の上で異彩を放っております。切り込まれたカットのシャープさにほれぼれいたしております。

ただし、塗装やメッキ品と比べると表面に汚れがつきやすく、セーム革などで時々は磨いてやる必要ようです。しかしこれも手巻き時計のように毎日一手間かけるものと割り切れば、それはそれで愛着がさらに増すことでしょう。

長らく大切に愛用いたしたく存じます。ありがとうございました