【クロコ】開発秘話、その4

【クロコ】開発秘話、その4>

骨董屋の加藤さんに連れて行かれた革職人の家(兼仕事場)は、以外にもキリタから車で僅か5分の近い場所にありました。

しかも私の母の実家である酒屋と同じ上一色南町会で、ほんの50mしか離れていないご近所さんで、当然酒屋のお得意様。

私自身何度もその前の道を通っていましたが、看板も出ていない普通の家なので、そこが革張り職人の仕事場だとは全く知りませんでした。

その桐生皮革工芸さんは、ご近所同士の二人の職人さんが共同で営む工房名です。

一人は革のベルト専門の職人である青木さん。もう一人がメガネケースなどの小物に革を張る専門職人の鈴木さんです。

どちらも70歳を越える高齢ですが、そこは定年のない職人ですから、体が元気な打ちは引退はありません。

加藤さんとは日頃から親しくしているらしく、しかも私の母の実家が近所の酒屋と言うこともあり、まずは打ち解けてサンプルからやってみようと言うことになりました。

以前にもお伝えしたように、職人さんの多くは親方から仕事が回ってくるのを待っているのですが、基本的な立場としては個人営業です。

普段はいつもお世話になっている親方からの仕事を主にしている訳ですが、その親方以外の仕事を禁止されているわけではありません。(そういう所もあるとは思いますが。)

そういう訳で始まったサンプル作りですが、最初に頼んだ牛革巻きが上がってくるとかなり綺麗に仕上がっています。

これなら行けるんじゃないかと喜んで見積もりをみると、以前のように鞄会社を通じたときよりはかなり安い価格になっています。

ただそれでも、青木さんが革問屋から仕入れてくれる革素材の価格まで含めるとけっこうなコストで、他社の海外製造革巻きペンと比べると、やはりすこし割高な製品価格にはなりそうな感じです。

ただ、牛革を本体に巻いただけのペンでは、特徴面で他社との差別化は十分でなく、価格が高ければ戦えません。

そこで青木さんに、何か別の素材はないかと相談すると、
(つづく)

桐生皮革工芸青木1-640x480
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名入れボールペンの【ペン工房キリタ】