【クロコ】開発秘話、その6

【クロコ】開発秘話、その6>

単なる牛革では他社との差別化が出来ないと言うことで、色々試していったのですが、こちらからの要望として、青木さんに試して貰ったのが、オーストリッチ(ダチョウ)、スティングレー(エイ)、クロコダイル(ワニ)の三種でした。

これらの素材は、高級なバッグなどの素材として人気が高く、価格も牛に比べてかなり高価になっているので、是非試したかったのです。

中でもオーストリッチ革の特徴は、なんと言っても表面にボツボツのあることなのですが、あのボツボツはダチョウの革全体にあるのではなく、革の一部にしか無いのだとか。

バッグや財布でも、ボツボツの部分だけを使った物は何十万円もする高価な物で、手ごろな価格のもの(それでも高価)では、ボツボツのある部分と無い部分が混在しているそうです。

そのためボツボツ部分はいわば奪い合いで、端切れも出ないとのこと。

ペンに使う革の面積は小さいので、牛などを使うのであればバッグ用に使った革の端切れを安く購入し再利用することも考えられるのですが、ダチョウではそうはいかないようです。

ペンの場合は表面積が少ないため、どうしてもダチョウの場合は、ボツボツのある部分のみを使わないとオーストリッチとして認知されません。

そのため革の費用がかなりの金額になるのですが、もう一つ問題がありました。

ペンという細い円筒状の物に革を巻くためには、かなり薄く革を剥(す)かなければなりません。
しかしダチョウ皮の場合、一定以上に薄く剥くとボツボツ部分に穴が空いてしまうのです。

とりあえずサンプルの1本だけは作成してみたのですが、とても現状では量産できそうにありません。
工夫の余地はあるとは思うのですが、革の価格のこともあり、一旦オーストリッチについては後に回すことになりました。

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