【クロコ】開発秘話、その8

【クロコ】開発秘話、その8>

日根野さんは現在五十代半ばで、若い頃は大手商社でバリバリ仕事をし、後に神戸で独立して会社を経営していたのですが、阪神大震災で全てを失い、裸一貫で東京へ進出してきたそうです。

商社時代の経営センスで、都内の鞄工房との関係を築くとともに、海外工場とも取引を開始し、海外の鞄工場で制作した自社製品を国内で販売するスタイルで、新興の鞄メーカーとして勢いのある人でした。

取り扱うのはワニ皮とダチョウ皮製品に特化し、鞄、財布などの高級クロコ製品、オーストリッチ製品を製造販売しています。

そんな日根野さんと、私の地元の先輩がゴルフ仲間で飲み仲間だったのですが、たまたま日根野さんの方からワニ皮を巻いたペンの開発をしたいという話が雑談で出て、それならうってつけの人間がいると言うことで、お呼びがかかったという訳でした。

実際私の方でも革巻きペンの開発をしている最中で、ワニ皮も試したと思っていた矢先だったので、思わぬ天の配剤に本当に驚きました。

過去にも経験があるのですが、何かを一生懸命にやっていると、不思議と助けてくれる人が現れる事って、本当にあるんですね。

職人気質の青木さんたちとは打って変わり、日根野さんは関西特有?の豪快で勢いのある人でした。

ゴルフが好き、お酒が好き、カラオケが好きという遊び好きの明るい性格で、それでも仕事はバリバリこなし、一年の半分はベトナムの縫製工場にいる仕事人です。

まずは試作として、日根野さんの会社にあったクロコの端切れを貰い、それを青木さんの所へ持ち込んでペンの本体軸に巻いて貰いました。

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